僕の夢は兄を助けること。
僕がもっとも恐れている質問がある。
夢はなんですか。
偽善的な人間は、大人になっても夢は叶うだとか、始めるのに遅いはないだとか、年老いた僕みたいな人間を勘違いさせようとする台詞を良く吐いている。どうせそれで夢を叶えるためのキットみたいなのを売りつけて儲けようという算段だろうけれど、僕は騙されない。なんと、騙されない人になるための本を買っているのだ。しかも全10巻の超大作。途中で出てきた宇宙開発担当恒星に主人公の生き別れた兄がいて、星を支配し得る高次元エネルギー体を永遠に産み出す肉体となってしまったため、唯一触れることができる主人公に始末して欲しいと依頼をしてきたのが、実は宇宙の破壊を企てる侵略者だったという嘘にはちょっと騙されそうになった。危なかった。
閑話休題。
ここからは真面目にいこう。
僕は夢がない。
何かになろうと思ったことがない。
弟に勧められて音楽を聞いたし、好きな作家は親が読んでいたから知った。友人に誘われて入った部活は全然上手にならなくて、知り合いに誘われて触れた楽器はいやいや続けていた。
ただ、周囲に勧められて巻き込まれて始めただけ。
夢はなんですか、と巷では色んな人が聞かれている。
みんな色々な答えを持っていることが、羨ましいと思う。と同時に、夢がないお前なんか生きていくべきではないと言われているようで、足下がぐらつく感覚に陥る。
何かのために頑張るのが当たり前の社会で、頑張る目標がない人間はどう頑張れば良いのか。
やりたいことがないなら、やりたくないことを排除していけば良い。世の中のやりたくないことをゴミ箱に放り込んで、最終的に残ったものがやりたいことだ。
そんなアドバイスも耳にする。
けれど、僕みたいな人間は、やりたくないことなんかいくらでもあるのだ。
ゲームは好きだ。でも、目は痛くなるし上手にクリアできなくてイライラするし、しまいには飽きる。これでもう、やりたくないというゴミ箱の中に無理やり詰め込む理由ができてしまう。
テニスは好きだ。でも、実際やってみたらすごい疲れるし、ボールは場外ホームランだし、筋肉痛がひどい。見るもの好きだけれど、やっぱり途中で飽きてしまって、ああ自分は熱中できるほどにテニスが好きではなかったんだなと知らしめられる。これでもう、テニスはゴミ箱の中。
そうしてありとあらゆるものにやりたくない理由を付け足すと、残るものはもう寝ることと食べることくらいになる。食べるのだって、最近お腹に余分な肉が付き始めたから嫌だし、寝起きは頭が痛くなることがしょっちゅうだ。
でもそんなことを言っていたら、やりたいことがなくなって、やりたくないことばかりになって、何も出来なくなってしまう。
そもそも、やりたいことって、なんだろう。どうして、やりたいかどうか分からないんだろう。
それが最近、ようやく分かり始めた。
やりたいことが分からないのではなくて、やったことがないからやりたいかどうかすらも分からないのだ、と。
何事も経験だ、と口を酸っぱくして言っていた親や先生が本当に言いたかったことが、なんとなく理解できた。
経験することで好きか嫌いかわかる。だから、なんでもやってみた方が良い。食べたことのない料理が好きか嫌いかなんて、食べてみないと分かるはずもない。
僕はまだ、匂いや色でなんとなく食べたくないかもと判断しているに過ぎない。でも食べてみたら、意外と美味しいかもしれない。嫌いな味だったら、無理して食べなければいいだけだ。無理して食べなくちゃいけない場合でも、水やジュースで喉の奥へ流し込んでやればいい。
そんな中で、なんとなくでも続けられるものが見つかるかもしれない。
それは夢にはなりえないけれど、生きていく糧くらいにはなってくれるはず。
僕に夢なんかはない。
でも、ちょっとでもやってみたいと思ったら、やってみようかなと思う。
ということで僕は、やっぱり生き別れた兄を救うため、宇宙開発担当恒星にまで亜光速ロケットで向かうとする。
道中どんなことが待ち受けているか分からない。船外に放り出され、宇宙服ひとつで決死の帰還を試みるかもしれない。はたまた、人間では感知すら出来ない宇宙人に捕まってしまうかもしれない。
けれど僕はやりとげてみせる。
待ってろ、兄よ。
僕が助けるぞ。
型月厨じゃないのでFGOを楽しんでいるという話。
最近の話題に乗っかってFGOの話をしよう!
と思ったけれど、出来るほどの話はないのだ。
僕は、タイプムーン大好きマンいわゆる型月厨、ではない。
どちらかと言えば奈須きのこ好きだけれど、やっぱり厨ってほどでもない。DDDの続刊もなんとなくで待ち続けているタイプだし、エクストラは途中のルートで飽きて辞めてしまった。元来、周回プレイには向かない性分なのだ。
一番最初にタイプムーン関連作品に触れたのは、メルティブラッドだった。従兄弟が持ってきたPS2のゲームを一緒に遊んだ覚えがある。その頃はもちろんタイプムーンなんて知らなかったし、ただの格闘ゲームだと思っていた。ネロ・カオスがめちゃくちゃ強くて、黒レンがめちゃくちゃ可愛かったのは覚えている。
それから高校生時代に空の境界を読んで、Fateをプレイしたのはその後だった。ライダーの正体が最後までわからなくてやきもきしたし、真アサシンとかいう存在にわっきゃーともだえたりした。ファンディスクももちろん遊んだ。あれでライダーの魅力にとりつかれない人間がいたら、お前は人間じゃないぞと言い切ってやろう。あと、主題歌がめちゃくちゃ良いので一回聞いてみて欲しい。
その程度の人間だからこそ、FGOについていけている。
僕はFateにかける情熱なんてないし、奈須きのこが何を考えているのかなんて知らない。
もちろん、奈須きのこの作り上げる世界設定には心奪われるし、残された第一魔法と第四魔法、第五魔法のことを考えるとニヤニヤが止まらない。
でも、FGOが好きだからお前は型月厨じゃない、なんて言われたら、はあそうですかまあ型月厨じゃないしね、としか言えないのだ。
好きであることが、自身の活動の幅を狭めてしまう。こんなにも悲しいことはない。
とはいえ、好きなら全て受け止めなさい、だなんてゲイバーのママみたいな台詞を吐くことはできない。いや本当にそんな台詞を吐くかは知らないけど。
でも少なくとも、FGOに奈須きのこは関わっていて、武内崇は関わっていて、タイプムーンが関わっている。
Fateじゃなきゃやらねーよって意見もたくさん聞くし、僕もその中のひとりだ。
Fateじゃなきゃやらねーよ。
でもFateなんだよ。
だからやってんだよ。
型月厨じゃねーけど、型月のことは好きなんだよ。
FGOの世界ではいま、豊臣幕府が倒幕された。
豊臣幕府ってなんだよ。
この調子で行くと来年には徳川幕府になりそうだな、と思ったらそれはすでに存在しているのだった。
完璧なオチ。
1989年生まれだよ
他人にすぐ影響されるので、ブログを読むと「あーブログ書きたいなー」と思う。
ラーメン食べてるの見たら「あーラーメン食べたいなー」と思うしアイス食べてるの見たら「あーアイス食べたいなー」と思う。
でも実際アイスやラーメンを食べてみたら「あーそんなに食べたいわけじゃなかったんだなー」と気づく。
あーそんなに書きたいわけじゃなかったんだなー。
でも書きたいなー。
今日は全日本体操男子を見た。後半だけ。
内村航平が優勝していた。10連覇だ。10年連続優勝だ。
10年前って2007年で、アニメで言えば電脳コイルとかDTB1期とかグレンラガンとかコードギアスとか、めちゃくちゃ面白いのがやってた時期だ。つもり面白いのばっかりだったなーって言っちゃえるほど思い出補正がかかる年月が経過したってことだ。
余談だけれど、僕がアニメとかゲームとかに少なくともハマり始めたのは、2008年頃だった。その頃僕は大学に入学して、友だちができた。いや、別に、高校時代に友だちがいなかったわけじゃない。本当に。ただ、片手で数えられる程度だったし、あんまり趣味の話はしなかった。昼休みには毎日図書室へ行って本を読むような、友達をないがしろにしているヤツだったのだ、僕は。よくぞこんな僕と友達でいてくれたと思う。ありがとう。彼は元気にしているだろうか。
大学の入学とともにパソコンを手に入れた僕は、自由であることも重なって、友人に影響されまくった。ニコニコ動画で改造マリオを見まくったり、友達の家で徹マンをしたりしていた。夜中に騒ぎすぎて隣人から怒られたことも何度かあった。その節はごめんなさい。
あの頃はソシャゲがなかったというのは、今思うと考えられない。FGOやらスクストやらスクフェスやら、毎日が大忙しである。
でももしあの時代にソシャゲがあったら課金しまくっていただろうと思うと、平和で良かったと思う。
そうだ、一つ思い出した。あの頃はクイズマジックアカデミーにハマっていた。夏休みになると100円玉をめちゃくちゃ財布に入れて、友達と一緒に筐体にかじりついていたものだ。
多分あのゲーセンのQMA筐体には、僕のお金が全部で数万は入っていたに違いない。6桁の大台には乗っていないと思いたい……。
というか、これじゃあ課金とほとんど変わらないじゃないか。
閑話休題。
つまり、この10年、僕は何も成長していないということだ。
むしろ現状維持すらできず、毎日衰退していくばかりの人生だ。QMAは進化しているというのに。アンサーアンサーはなくなったけど。
そういう話をしたかったわけじゃないけれど、そういう結論になったので、終わり。
実は内村選手と錦織選手は同い年なんだな。
同世代の活躍を見ると、自分のことのように嬉しくなるね。
アイカツ! アイカツ!
一年前に書いた下書きが残ってたので編集してupする。
・アイカツ!
とうとう最終回を迎えてしまった。
最後まで印象的だったのは、いちごやあかりがひたすらアイカツを続けていたこと。
最終回に至っては今までのアイカツを振り返るがごとく斧や崖登りを取り入れたレースすら始まった。
ユリカ様がプライベートでも決して素の自分を見せなかったように、アイカツとは自分の持ちうる全ての力をアイドルに注ぎ込むこと。
夢を追いかけることが、彼女たちの全てであって、それがとても羨ましく感じてしまうのは、僕だけじゃないはず。
Cパート前に口紅を塗るシーンは、あかりの大人としての成長とともに、いちごと並ぶ地位まで上り詰めたことを表現している。
となると考えてしまうのはあおいのことだ。
いちごの幼馴染にしてファン1号であるあおいは、いちごとあかりの新しいユニットをどう見ているのだろう。
アイドルファンとしては、当然喜んでいるはずだ。
スターライトクイーンにまで匹敵する実力を持ち、アイカツランキング1位になったいちごと、実際にスターライトクイーンに登りつめたあかりというこれまでにないユニット。
しかし、いちごの幼馴染である自分の姿もまた、彼女には見えている。
いちごの隣に立っているのはあかりだが、いちごが振り返ったとき、あるいは立ち止まったとき、いちごを励まし支えるのはあおいに他ならないのだ。
それにしてもアイカツ格言が戻ってきてくれてとても嬉しかったしスタッフわかってるじゃんって思った。
・アイカツスターズ! その1
とうとう始まった。
前作『アイカツ!』がおよそ3年半の長きにわたって続いていたことを鑑みると、『アイカツスターズ!』がどれだけの期間放送できるかが、人気の指標の一つと言って良いだろう。
星宮いちごという今までにないキャラクターを生み出した『アイカツ!』を引き継ぐことができるのかがこれからの課題。
・アイカツスターズ! その2
とうとう終わってしまった(今のS4の時代が)。
これからは新生S4としてゆめ、あこ、真昼、ゆずには頑張ってもらうわけだけど、何より注目したのがゆめとローラのライバル関係。
思い返してみれば入学初日に出会った二人は、いつの間にかS4の座を狙うライバルであり友人となっていたわけで。
それが今回でS4と幹部という関係性になったわけで。
ローラはきっとゆめに負けた時点で幹部としての仕事を引き受けることは快諾しようと決めていたに違いない。
一番身近にいたからこそ、ゆめの実力と天性に気づいていたローラは、今後はゆめという存在を支えるためにアイカツを続けることになるのだろう。
そういえばちょっと前に劇場版について監督が「ゆめロラ」とツイートしたことに対して、なんかカップリングだの百合的表現だの盛り上がっていたみたいだけど、監督が友情だって言ったんなら友情なんだよ(妄想が禁止されているとは言ってない)。
あと逆にどんだけ激しい内容なんだよとまだ見てない身分としては妄想が捗って仕方がないよね。
それから小春ちゃんが久々に出てきてとても嬉しかったです!
もっと出てきてくれ小春ちゃん。
来週には成長したS4が見られるみたいだし、なにやら新しい生徒たちとのアイカツバトルも始まるようで楽しみ。前作を踏まえるとライバル校の登場だろうか。今度は活躍してくれると嬉しいけど……。
そうそう、ひめ先輩とゆめの、限界を越えてアイカツしたらすごい実力出せるけど倒れちゃう設定、まだ生きてるんだっけ?
百合とカメラ目線の確執
百合。
それはときに女性同士の淡い恋心であり、
ときに他愛のない日常である。
ときにたぎるような情欲にまみれた女性同士の戦いであり、
ときにふと旧友とのやりとりを懐かしむ女性の胸の内である。
百合。
二人の女性が手を繋いで歩いていればそれはもれなく百合だし、怒っている上司と怒られている部下がいればもうそれは百合。
デパートの非常階段でだべっている女子高生二人組なんかは百合を通り越してすでに同棲済み。
仲のいいアイドルが(一般的な解釈として)過剰にスキンシップしている姿をカメラにさらしていると、百合という熱に浮かされつつもビジネス百合という奈落よりも更に深い地獄に堕ちてしまった経験豊富な猛者たちの「あれはビジネスだろ」だなんて冷めた声が聞こえてきそうだ。
しかし!
彼女たちの私生活にこのビジネス百合が影響していないとは言えないのだ!
カメラの前で計ったスキンシップが収録終わりにまで尾を引き、いつの間にか二人は親密な中に、みたいな関係になってるかもしれないじゃないか!
あるいは仲良くするメンバーに知らず知らず嫉妬していた自分に気づいて、みたいなことがあるかもしれないじゃないか!
こんなことを書いていると僕がしょっちゅう他人を見て百合妄想している変態のように思われる。
弁明しておこう。
百合好きはみんなしてる。
無論、百合方程式は三次元ばかりではなく、二次元でも成り立つ。
百合。
王道の女子高生百合、近年盛り上がっている社会人百合、変化球と思ったら意外とみんな大好き人妻百合。
さらにはその関係性でも様々に分類できる。
女子高生百合でいえば先輩と後輩、同級生同士、それから先生と生徒。さらにはお嬢様然とした麗しの先輩や同級生に憧れる後輩などなど。
百合の可能性はひたすらに無限だ。百なんじゃか数えきれないのに百合。ウケる。
ちょっと話が長くなった。
閑話休題。
さて。みなさんが百合漫画を買ったとき、ふと疑問に思うことはないだろうか。
百合漫画じゃなくてもいい。だらだらにだらけた休日にネットの荒波をサーフィンしていてひょっこり顔を出す百合画像や、通販ショップで見かけるこれ書店とかに全然置いてねえじゃんって感じの百合小説の表紙だとかを考えてみて欲しい。
とにかく、たいていそこには、二人の女の子が描かれている。
当然だ。
百合なのだから。
これは百合ですよーとアピールするのに男が抱き合っている画像を持ってどうする。腐を兼任する一部の人間が飛びつくだけである。そして僕は腐を兼任していいない。
百合=女性同士。
これは自明の理である。
でも、待てよと。
ちょっとおかしくねえかと。
なんで、こっち向いてんの?
だって、そこにいるのは二人だけなんじゃないの?
どうして、見つめ合ってないの?
これはアイドルのカメラ目線とは訳が違う。
だって彼女たちは、それが仕事だ。
百合百合するのが仕事なのではなく、カメラ(=視聴者、読者)に向かってアピールするのが仕事なのだ。だから、彼女たちはカメラに向かってアピールする。そうしてファンに熱意を抱かせ、愛着をもたせ、それが少なからずマネーへと影響するのは否定できない。
でも私生活ではもしかしたら云々。
つまり、百合とカメラ目線は、避けられない問題なのだ。
避けられない問題に直面したとき、人は二通りにわけられる。
考えるか、逃げるか。
普段なら即座に尻尾を巻いて逃げる僕は、考えた。百合から逃げることなんて出来るはずがないから。僕を癒してくれるのは百合だけだから……。
というわけで、百合のカメラ目線について僕なりの解釈を付け、以下の3パターンに分けた。
-
カメラ目線である
- もう一人いるのである
- 鏡越しである
詳しく解説していこう。
1.カメラ目線である
単純明快。
カメラに写るために彼女たちはポーズをして、こちらを見ているのだ。
そう認識すれば、彼女たちの目線がこちらを向いていることにも納得できる。
だが問題は、そのカメラを持つのが誰なんだよという疑問が出て来ることだ。
雑誌の撮影という感覚なのか、あるいは友人同士のお遊びなのか。
その友人との関係性はどうなっているのか。
悩みぬくと、当然、次の考えに至る。
2.もう一人いるのである
2Pではなく3Pである。
ちょっと表現が悪かった。
彼女たちは二人のカップルなのではなく、三人のカップルなのである。二人がイチャコラしているのを見ているもう一人がいるわけだ。その一人の目線で、僕たちはカップルを眺めている。カメラの存在はあっても無くても良いよ。
いやー、ありがたい。そこに現れるのは何も意識しない通常通りの二人であって、そんな状況を僕たち部外者が覗ける道理などまったくないのだ。そんなことをすれば警察沙汰である。
だがこれにも問題点はある。
そもそも、三人目って誰なんだよ、である。
だって、この三人目は僕が作り出した人間なのだ。本編に出てくるはずもなく、まさかモブを借りてくることもできない。だって、百合漫画or小説で表紙の二人と絡んでいるのに全く名前が出てこないはずがないのだから。
先生と生徒の秘め事を、果たして無関係の誰が覗けるというのか。
3.鏡越しである
これを僕は一押しする。
そもそも、彼女たちが見ているのはカメラではない。
かといって僕が作り出した三人目でもない。
鏡に映る自分たちの姿なのだ。
攻められて照れている先輩を鏡越しにうっとり眺める後輩。
授業中はまっすぐ見つめてくれるのにいざ二人きりになると目線をそらしちゃう先生の姿を鏡越しに見つめる生徒。
いけないことだと分かっていながら人妻に手を出してベッドインするも思った以上の快楽に人妻がもっともっととねだってきてこれ以上はいけないと言い訳しようかそれとも快楽の園へ二人っきりで旅立ってしまおうか悩んでいる十代の少女が泳がせた視線の先の鏡。
彼女たちの目に映るのは、鏡という第三者の目を通した、自分たちの姿。
そこに彼女たちの日常はあれど、決して日頃に肉眼で眺める愛する人の姿ではないのだ。
彼女たちもハッピー。僕もハッピー。
さて。
百合のカメラ目線への僕なりの対処法を披露した。
でもそもそも、どうして百合がカメラ目線であることを、こんなにも問題視するのだろう。
だって、放っておけばいいじゃないか。
表紙は表紙なんだからと割り切ればいい。
パッケージの写真と中身が全然違うとかはよくある話だし、広告と似ても似つかない実物なんてのも良く見る。
許せないとまではいかないけれど、違和感は残ってしまう。
かつてはカメラ目線で百合を謳っている薄い本を買ってみたらなんと後半になって名も知らぬ男が混ざってきて涙を飲んだという悲しい事件が多発していたらしいし。
恐らくカメラ目線であることを問題視しない人もいるだろう。
でも僕はする。
なぜならば。
自意識過剰
だから。
ゆりんゆりんしている彼女たちに見られることによって、読者である僕は、「僕自身」という存在を意識する。女性であれ男性であれ、画像の二人に見られる(=認識される)ことによって、彼女達二人だけだった世界に、読者という存在が実在してしまうのである。
これが厄介なのだ。
なぜなら、僕が見たいのは、二人のイチャコラだから。お互いがお互いを想っていて、喧嘩したり、チュッチュしたり、気になるあの子が他の女の子に話しかけていてなんだかモヤモヤする気持ちに襲われたり、あるいは自分の想いを正直にぶつけたり。そういう、女の子同士に起こりうるあらゆる感情の嵐を、僕は楽しみたいのだ。
でも、そこに「僕自身」という存在が邪魔をする。
本来いないはずの僕を、僕が認識してしまう。
彼女達がこっちを見ている→ここに僕が存在している→邪魔!
この理屈を、この違和感を、この嫌悪感を、どうやっても覆せないのだ。
表紙の彼女達がカメラ目線だったとして、そのさきに僕たち読者がいるとして、「ああこういう表紙なんだな」とすっぱり納得すれば良いのだ。
でもできない。
だって、彼女達が見てしまっている時点で、僕が百合の世界に入り込んでしまっているのだから。
自分を忘れたくて彼女たちの世界に没頭したいのに、没頭した先の彼女たちが僕の存在を強く押し付けてくる。
忘れたい→でもふと思い出しちゃう→忘れられない!
と、まるで一生に一度の恋をした20代後半のOLのようなループからも抜け出せない!
結果、カメラ目線の百合を見るたびに、僕は自己認識と百合愛の間をゾンビのようにさまようことになる。
だからといって、カメラ目線の百合を廃絶したいわけではない。
百合は百合というだけで素晴らしいのだから。
みんなも落ちよう!
百合という底なし沼に!
それから百合な絵を描くときはちょっとだけカメラ目線になってないかどうか意識して欲しい!
ASMRとCranial nerve examination
まずはこれを見て欲しい。
大丈夫、怪しい動画じゃない。
どうだろう。
めちゃくちゃ気持ちよくないだろうか。
指示に合わせて目線を動かし、口を開けて、頭の中で返事をする。そうしているうちにだんだんとまぶたを開けているのが辛くなり、脳みそがとろとろしていくのが感じられるはずだ。
明日に不安があったりなんとなく眠れなかったりする夜には、僕はよくYoutubeでASMRと検索する。
出てきた動画を見ながら布団に横になっていると、いつの間にか意識は薄れ、いろんな嫌なことを忘れてしまって、気がつけば翌朝を迎えているという寸法だ。
さて、ASMRとはなんだろう。
お手元のPCやスマホで検索すればすぐに引っかかると思うけれど、以下にWikipediaの情報を引用した。
Autonomous Sensory Meridian Response (ASMR) は、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、頭がゾワゾワするといった反応・感覚(正式な・あるいは一般的な日本語訳は今のところ存在しない)。
直訳すると、
- Autonomous 自主的な、自動的な
- Sensory 感覚の
- Meridian 絶頂、頂点
- Response 反応
つまり、自動的に発生する感覚の絶頂反応、という意味になる。
なるほど、わからんね。
終わろう。
というわけにはいかないので、解説してみる。
例えば、日常生活の中で友達や家族などに耳元でささやかれてふいに背筋がゾワゾワしたり、雨音を聞いていてとても心地よくなるといった経験はないだろうか。
それが、ASMRなのである。
とはいえ、感じ方は人それぞれであるという見解が多いらしく、人の声に無性に反応する人もあれば、机などを爪でトントンと叩く音がたまらないといった人もいる。
バイノーラル録音と呼ばれる、左右から語りかけられる動画もまたASMRを呼び起こすトリガーのひとつだと言えるし、ASMR動画のほとんどはバイノーラル録音だ。
かくいう僕も、2011年に発売された3DS用ゲームソフト「閃乱カグラ〜少女たちの真影〜」の先着購入特典として封入されていたドラマCD、そのおまけで声優(豊口めぐみさん)がキャラクタになりきって左右から話しかけてくれる音声を聞きながら安眠したものだ。
あれから6年が経った。自分自身が何も成長できていないという事実にもまた目をつむりたい……。このまま眠りたい……。
と、長い前書きを済ませたところで、僕が本当に紹介したいのは、ASMR動画のジャンルの中でも数多の人たちが投稿しているもののひとつ。
Cranial nerve examinationである。Cranial nerve examという場合もある。
日本語に訳せば脳神経検査。
なんだそりゃ、と思う人もいると思うので、日本語で投稿されている動画を用意した。
それが、冒頭の動画である。
問診から始まり、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、そして触覚を検査していく。抵抗するすべを持たない僕たちは彼ら彼女らの思うがままなのだ。光を追えと言われれば追い、口を開けろと言われれば口を開ける。音の鳴っている場所を追いかけて、そしていつしか眠っている。
最高じゃないか。
そしてまた、音声だけでなく顔の近くに手を添えられることでもとても心が穏やかになり、安心している自分に気付くだろう。
これはカメラの前で手を動かすハンドムーブメントというジャンルなので、興味が湧いたらぜひ検索を。
他にも、ASMRのCranial nerve examination動画を用意したので、視聴して安眠への手助けにして欲しい。
この人は色々なロールプレイを投稿しているが、全て細かい部分にまで気を配っているので、安心して世界に没入できる。
上記の動画は再生数350万を誇る人気動画で、ASMR好きなら絶対に一度は聞いたことがある。断言する。
とはいえさすがに50分はなげーよふざけんなと憤りを抱いている方もおられると思うので、ひとまず44:50辺りから始まる検査を見て欲しい。
必見というか必聴である。
片耳を塞がれ、もう片方の耳に言葉を囁かれ、それが何かを答えるというもの(のはず。なにせ小生英語がわからん)なのだが、正直英語の囁きなんかよりも耳を塞ぐときのクシュクシュとこすられる音の方がとてつもなく気持ちいい。
これはブラッシングというジャンルに分類されるもので、マイクを様々な形質を持った物体によってこすり、ザラザラとした音を楽しむのだ。聞いているうちに、マイクではなく頭の中までこすられているような感覚に陥る。ザラザラ、ズルズル、スヤスヤ……。
君はもうASMRのとりこ。
一緒にどこまでも落ちてこう。
他にも、耳かきや囁き声はもちろん、箱や机をトントンと叩くタッピングや、紙やこすりつけるスクラッチング、ガムやグミの咀嚼音など、ASMRには実に様々な種類がある。
もし心にひっかかるものがあったならば、ぜひ検索してみて欲しい。
と、メリットばかりをつらつらと書いてきたけれど、世の中そんなにいい話ばかりでもない。やるべきことを放置して楽しい毎日を過ごしていたらいつの間にかのっぴきならない状況に陥っていたり、うめえうめえとコーヒーをゴクゴク飲んだらたいてい腹を壊す。
というわけでデメリットも書いておこう。けれど、そんなに深刻なものではない。
ひとつは、睡眠導入として使用しすぎると、いざこれらの動画を見なくなった場合、入眠に時間がかかってしまうらしいということ。
でもほとんど毎日見ていた僕でも、ASMR動画を見ずに寝ようと思えば寝られるので、頭の片隅にでも入れておいた方が良い程度かもしれない。
もうひとつは、こちらが僕が一番問題視していることなのだけれど、なんとこれらの動画を見るとぐっすり眠ってしまうせいか、翌日は目覚ましで起きられた試しがないのだ!
いや、ほんとに。
翌朝に早起きしなければいけない場合は、ちょっと怖い。
ぜひ、翌日には寝坊しても良いようなだらだらにだらけた深夜や皆が寝静まった丑三つ時には、ベッドや布団に寝転がってASMRという究極の癒やしに浸って欲しい。
ASMRライフを満喫しよう。
もちろん、入眠安眠効果には個人差があるよ。
3年ぶり
ここ1年くらいブログのこと放置してたし、ちょっくらまた書いてみっかなー、とこのページを開いている。
まさか放置して3年が経過していたとは。時の流れははやい。
ゴッドイーターには新作の情報が飛び出し、のぞえりラジオガーデンなんてとっくの前に終わってしまった。それだけでなく2015年にはラブライブサンシャインという新作までもが発表され、2016年にはアニメすら放送されてしまった。僕は相変わらず無職のままだし、錦織選手はランキング最高4位を記録した。今後トップレベルへ到達することは誰にも否定できない力を身に着けた。
いやはや。
時の流れは無慈悲。
深刻なことは忘れて、とりあえず、最近やってるスマホゲームについて書こうと思う。
・FGO
エロゲ界、否、ゲーム界、否、全世界で知らぬものはいないであろう、かの有名なFateシリーズが、とうとうスマホでも楽しめるようになった。Fate/Grand Orderである。
このFGO、配信初期は色々あった。ありすぎるので、はぶく。
とはいえ、他のゲームと比べれば石の配布も豊富だしイベントも過疎過密なくちょうどいいペースで差し込んでくれる。
それにバトルスピードが速くなった。以前のノロノロバトルのままだったならば、Fateという肩書を持っていたとしても恐らくこんなに有名なゲームにはならなかっただろう。
そしてなによりストーリーが最高なのだ。
なにせ、メインストーリーに奈須きのこがいる。
奈須きのこがいる。
正直、きのこがいればそれでいいとすら思っているきのこ厨であることは否めないけれど、それを差し引いても素晴らしいストーリーなので、みんなやるといい。
って、こんな誰も見てないブログで言う必要もないくらい、みんなやってるはず。それにしては、運営の発表するダウンロード数は増加率がそれほど高くない。
・予言者育成学園
2016年くらいに始まった比較的新しいスマホゲームだ。
その内容は単純明快、現実世界で起こる何かについて予言し、当たればヤッホー外れれば残念、そういうゲーム。実際には、レベルアップやアイテム付与などあるし、アルカナと呼ばれるいわゆる敵キャラと戦ったり、ストーリーも楽しめる。
予言する何かの振り幅が大きいのが、このゲームの面白いところ。
例えば、毎週のようにゲームソフトの販売本数を予言しているかと思えば、テレビ番組で一番最初に喋る言葉について予言したりする。テニスの優勝者はもちろんだ。中には、力士の体重の増減などといった、いったい誰が思いついたんだこんなの、と思える予言まであるのだ。
予言が当たったときの爽快感は何にも代えられないし、外れたときの悔しさったらない。
けれど予言者育成を始めたことで弊害がひとつ。
今までスポーツや賞レースなどではどこかの国やグループ個人をそれなりに応援することはあっても、めちゃくちゃ応援することはなかった。
けれどこの予言があることで、どうして負けたんだ、勝てただろう今の試合、など、期待が裏返って憤りへと変化してしまうのだ。
どうにかならないですか。
どうにもならないですか。
寛容な心で楽しみましょう。
・スクールガールストライカーズ
こちらは2014年に始まったゲーム。このブログの書き始め&放置始めとほぼ同じ。
このゲームに関して言えることは色々あるけれど、とりあえずひとつだけ。
女の子を愛でる。
3DCGで作られたとても可愛い女の子を色々な服装にコスプレさせたり、つついてリアクションさせたり、いくつかのポーズを取らせてスクショを撮ったり。
なお、Android版だと、揺れるらしい。
あれが。あそこが。たぷんたぷんと。
悔しい。
iPhoneであることをここまで悔やんだのは初めてだ。
アニメもあるので見てね。
とっても揺れてるからね。
以上、最近熱心に取り組んでいる3つのスマホゲームをあげてみた。
他にも、スクフェス、デレステ、モンスト、妖怪百姫たん、グラブル、白猫、オルガル、FEH、ミラクルニキ、グリモア、ストライクウィッチーズ、デレマス、ポケモンGOなど、ログインだけしたり、ログインもしないのに消せずに残しているだけだったりするゲームがいくつかある。
けれど熱心にプレイしようとすると、並行できる限界が3つくらいであることに気づく。
無職でこれなんだから、社会人にとっては恐らく毎日ログインするだけで精一杯という人だっているだろう。
昨今に求められているのはじっくり時間をかけて楽しめるゲームではなく、休憩などの短時間に片手間で楽しめるゲームなのではないだろうか。
という結論じみた締め。
完璧にオチたな。